
レオパードゲッコー(ヒョウモントカゲモドキ)、通称レオパはくりくりとした大きな目、鮮やかな色や柄といった外見的な愛らしさに加えて、丈夫で飼いやすく、人にも慣れやすいところが魅力です。
爬虫類の中でも高い人気を誇るレオパと暮らす飼い主様も増えていますが、亡くなった際にどのようにしてあげたらいいかの情報はまだまだ少ないのが現状です。
「レオパが亡くなったかもしれない」というとき、ショックから呆然としてしまうかもしれませんが、まずは心を落ち着けて生死確認を行ってください。
亡くなっているのではなく冬眠しているのなら、すぐに獣医師に診せればレオパの命を助けられるかもしれません。
生死確認をした結果、残念ながら死亡が確定した場合は以下の手順で供養の準備を進めてあげましょう。
1レオパの遺体のエンゼルケアを行う
遺体の汚れを落として清潔にし、生前のような姿にしてあげる
2レオパの遺体を冷やして安置する
きれいな姿で見送ってあげられるように、適切な方法で遺体を冷却する
3火葬・供養の手配をする
訪問ペット火葬業者やペット霊園、自治体での火葬、プランターへの埋葬など、飼い主様の望む火葬・供養方法を選び手配を行う
愛する家族との別れに、悲しみから何も手につかなくなってしまう方もおられるでしょう。
それでも、大切なペットちゃんをきちんと見送ってあげられるように、心を奮い立たせて最後まで対応してあげてくださいね。
当記事では、レオパの生死確認の方法、エンゼルケアと安置の適切なやり方、火葬・供養方法の選び方まで、お見送りに必要な情報を詳しくまとめています。
せひ最後までお読みいただき、ペットちゃんの安らかな旅立ちにお役立てください。
レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)の生死確認の仕方|冬眠することもあるので注意

変温動物であるレオパは、一定の気温(15~18℃ほど)を下回ると冬眠する習性があります。
冬眠は、餌が少なくなる自然界の厳しい冬を乗り越えるための生存戦略ですが、命の危険が伴うため飼育下では通年で温度管理を行い冬眠させないことが推奨されています。
しかし、ちゃんと温度・湿度管理をしていても、例えば冬場に停電がありヒーターが切れてしまうなど、予期せぬトラブルでケージ内の温度が低下し冬眠状態になってしまうことも考えられます。
もし、ペットちゃんが動かなくなっていたら、亡くなっていると判断する前に、まずは生死確認を行ってください。
冬眠状態だった場合は、すぐに獣医師に診せれば冬眠から目覚めて健康を取り戻せるかもしれません。
生きているかどうかは「呼吸」「反応」の有無で見分けることができます。
以下に、詳しく解説いたします。
喉やお腹の動きを見て呼吸があるか確認する
冬眠中のレオパは、回数が極端に少なくはなりますが、ちゃんと呼吸をしています。
呼吸がある場合は、レオパの喉やお腹の辺りが動くはずです。
数分間じっとレオパの喉やお腹に注目して観察し、呼吸の有無を確認してください。

レオパの喉やお腹の辺りに注目して、呼吸しているかを確認してください(数分間)
*普段の安静時の呼吸数:15~30回ほど/1分間
手足や鼻先に優しく触れて反応があるか確認する
冬眠しているだけであれば、手足や鼻先に触れたときに少なからず反応を見せます。
また、触れる際には体に弾力があるかどうかも確認しておきましょう。

レオパの手足や鼻先に触れて反応の有無を確認しましょう
わずかでも呼吸や反応があった場合はもちろん、自分では判断が難しいというときには、動物病院へ連れて行き獣医師の診察を受けましょう。
呼吸も反応も確認できない、すでに死後硬直が始まっている、という状態なら悲しいですがペットちゃんは亡くなってしまったということになります。
愛するペットちゃんを最後までしっかりと見送ってあげられるように、適切な処置をして火葬・葬儀の手配を行いましょう。
次章では、レオパの遺体のエンゼルケアと安置の方法をご紹介いたします。
レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)のエンゼルケアと安置方法

爬虫類であるレオパは、犬や猫などの哺乳類のペットちゃんと比べると、遺体が傷みやすい傾向があります。
死亡が確認されたら、速やかにエンゼルケア(遺体の処置)と安置を行い、火葬まできれいな姿を保てるようにしてあげましょう。
エンゼルケア・安置に必要な物を準備する
まずは、エンゼルケアや安置に必要な物を揃えましょう。
・棺(レオパの体の大きさに合った箱、タッパーなど)
・タオル、ガーゼなど
・キッチンペーパー、新聞紙など
・保冷剤、氷、ドライアイスなど

ペットちゃんの体を拭いたり、保冷剤を包んだりするため、タオルやガーゼは複数枚用意しましょう。
また保冷剤も、解けたらに交換できるように複数個準備しておいてください。
レオパの遺体のエンゼルケア(遺体の処置)をする
エンゼルケアとは遺体を清潔にする処置のことを言い、「感染症の予防」「ペットちゃんの尊厳を守る」「飼い主様の心のケア」という3つの目的があります。
愛するペットちゃんへの最後のお手入れでもありますので、心を込めてケアしてあげましょう。
レオパは亡くなると、数時間で死後硬直が始まります。
もし目や口が開いたまま亡くなっている場合は、硬直が始まる前にそっと閉じてあげましょう。
遺体からは体液や排泄物が漏れ出ることもあるため、濡らしてかたく絞ったタオルやガーゼできれいに拭いて汚れを落としてあげてください。
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濡らしてかたく絞ったタオルやガーゼで拭いてきれいにしてあげましょう
レオパのきれいな姿を保つため棺に納めて冷やす
棺となる箱にキッチンペーパーや新聞紙、その上にタオルなどを敷き、ペットちゃんを寝かせてあげましょう。
ペットちゃんの周りには、タオルやガーゼで包んだ保冷剤や氷、ドライアイスを置いて冷やします。
とくに傷みやすいお腹や頭は重点的に冷やしてください。
棺は、直射日光や空調の風が当たらない涼しい部屋に安置し、火葬・葬儀までの間、静かに寝かせてあげましょう。
夏場なら冷房を効かせて、冬場なら暖房をつけていない部屋を選び、できれば室温は20度以下を保てるようにしてください。

棺となる箱にキッチンペーパーやタオルを敷きレオパを寝かせ、ガーゼやタオルで包んだ保冷剤を周りに配置します
*傷みやすい頭部・腹部は重点的に冷やしましょう
適切な方法で遺体を冷却・安置すれば、夏場で1~2日、冬場で2~3日ほどきれいな姿を保つことができます。
棺には、生花や生前好きだったおやつを入れてあげるのもおすすめです。

供花や好きだったおやつなどを入れてあげるのも良いですね
・遺体が濡れた状態だと傷みやすくなるため、保冷剤や氷は必ず布で包み、解け切る前に交換する
・ドライアイスを使用する場合は軍手などを使用し、素手では触れない(凍傷になるのを防ぐ)
・ドライアイスを使用する場合は、棺を密封せず部屋も換気する(棺の破裂や酸欠に陥る危険性がある)
レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)のお見送り方法は4種類|自治体、訪問ペット火葬業者、ペット霊園、自宅埋葬

レオパのお見送り方法は、「自治体」「訪問ペット火葬業者」「ペット霊園」での火葬と、「自宅埋葬」の4種類あります。
まずは、どんな飼い主様におすすめなのかと、メリット・デメリットを一覧表にまとめましたのでご覧ください。
こんな飼い主様におすすめ | メリット | デメリット | |
自治体での火葬 | ・費用を抑えたい ・供養方法にはこだわらない | ・安価で火葬できる | ・火葬の日時を指定できない ・火葬に立ち会えない ・拾骨はできない ・遺骨は返骨されない ・遺骨は廃棄物と一緒に埋め立てられる |
訪問ペット火葬業者での火葬 | ・自宅や好きな場所で見送ってあげたい ・ペットちゃんらしい葬儀をしてあげたい | ・火葬の日時を指定できる ・自宅や希望する場所で火葬できる(自治体が禁止する一部地域を除く) ・丁寧に見送れる ・家族や友人みんなで見送れる ・拾骨や返骨ができる ・分骨や粉骨ができる ・遺骨の供養方法が自由に選べる | ・費用が高額になりがち ・業者選びを慎重にしなければいけない |
ペット霊園での火葬 | ・人と同じように供養してあげたい ・お墓の管理を任せたい | ・火葬の日時を指定できる ・丁寧に見送れる ・家族みんなで見送れる ・拾骨や返骨ができる ・分骨や粉骨ができる ・遺骨の供養方法が自由に選べる | ・費用が高額になりがち ・アクセス面で不便な立地であることが多い |
自宅での埋葬 | ・費用を抑えたい ・ペットちゃんのお世話をするようにお墓の管理をしたい | ・費用がほとんどかからない ・いつでもお墓参りができる | ・手間と労力がかかる ・悪臭や虫が発生するリスクがある ・野生動物に掘り起こされるリスクがある ・近隣住人への配慮が必要 ・数十年間、管理が必要 ・引越しや土地の売却が気軽にできなくなる |
火葬・埋葬方法を選ぶ際には、それそれのメリット・デメリットを踏まえたうえで、自分の要望に一番合うものはどれかを考える必要があります。
とくに「費用」「サービス内容」「火葬後の遺骨の供養」の3点は、重要なポイントです。
安さだけで選んでしまうと、後々後悔することにもなりかねません。
焦らずじっくり比較して、最良の選択をしてください。
それでは、各お見送り方法の特徴を詳しく見ていきましょう。
【自治体の火葬】は信頼できて安価なのが魅力
自治体では、ペットちゃんの遺体を引き取って火葬を行ってくれます。
行政が対応してくれるため、法外な高額請求やペットちゃんの遺体が不法投棄される、といったトラブルに遭う心配がありません。
地域によって金額はまちまちですが、概ね数千円程度で請け負ってくれる安さも魅力です。
ただし、こちらの都合で時間を指定することはできませんし、火葬への立ち会いや返骨に対応していない自治体がほとんどです。
加えて、遺骨や遺灰は廃棄物と一緒に埋め立てられることも知っておきましょう。
中にはゴミと一緒にペットちゃんの遺体を焼却する自治体もあるため、利用後に後悔することがないように、事前にどのような対応になるかをホームページで確認しておくことをおすすめします。
また、抵抗を感じる飼い主様も多いですが、レオパの遺体は燃えるゴミとして出すこともでき、これは感染症予防などの観点から有効な方法と言えます。
この方法を選択する場合は、周囲の人への配慮として遺体が見えないように紙で包むなどしてから指定のゴミ袋に入れて出しましょう。
どちらの方法を選ぶにしても、納得して送り出してあげられるように、他の供養方法も含めて十分に検討したうえで決めてくださいね。
【訪問ペット火葬業者の火葬】は利便性が高く丁寧なお見送りができる
訪問ペット火葬業者の最大の特徴は、飼い主様の都合の良い日時に自宅まで来てペットちゃんの火葬を行ってくれるところです。
ペット用火葬炉を搭載した火葬車で訪問してくれるので、ペットちゃんの遺体を火葬場へ持ち込む必要がありません。
家族みんなでお見送りをする、ペット仲間に列席してもらう、ペットちゃんの遺骨を自分の手で拾骨する、など飼い主様の希望に合わせて思い通りの葬儀・火葬ができます。
自由度の高さと利便性の高さから、近年では最も利用されている火葬・葬儀方法です。
訪問ペット火葬業者の場合、火葬方法は「合同火葬」「一任個別火葬」「立会個別火葬」の3種類から選べます。
こんな飼い主様におすすめ | 拾骨・返骨 | 遺骨の供養 | レオパの火葬の費用相場 | |
合同火葬 他のペットちゃんと一緒に火葬される | ・火葬に立ち会うのはつらい ・他のお友達(ペットちゃん)と一緒に送ってあげたい | ✕ ・拾骨は業者のスタッフが行う ・他のペットちゃんの遺骨と混ざってしまうため返骨できない | ペット霊園の合同墓地に埋葬される | 8,500円~ *ハピネスの場合 5,500円(税込)~ |
一任個別火葬 ペットちゃんだけを個別で火葬する | ・火葬に立ち会うのはつらいが、遺骨は返骨してほしい ・ペットちゃんだけで火葬してあげたい | △ ・拾骨は業者のスタッフが行う ・事前に希望すれば返骨ができる | 返骨してもらい自宅埋葬や手元供養の他、ペット霊園での埋葬・納骨や散骨をすることもできる | 15,500円~ *ハピネスの場合 13,200円(税込)~ |
立会個別火葬 ペットちゃんだけの個別火葬に立ち会うことができる | ・火葬中もそばに居てあげたい ・自らの手で拾骨してあげたい | ○ ・飼い主様の手で拾骨できる ・返骨できる | 返骨してもらい自宅埋葬や手元供養の他、ペット霊園での埋葬・納骨や散骨をすることもできる | 18,500円~ *ハピネスの場合 16,500円(税込)~ |
デメリットを挙げるなら、費用が高額になりやすい点と、業者選びを慎重に行う必要がある点でしょう。
ただし費用面に関しては、レオパはとても小さなペットちゃんですし、ペット火葬では体の大きさや体重で基本料金が決まるため、他の種類のペットちゃんと比べると安価で利用できます。
そのため、業者選びさえ間違わなければ、満足度の高い火葬・葬儀ができるでしょう。
【ペット霊園の火葬】は火葬から納骨・埋葬までを一貫して任せられる
ペット霊園では、人の葬儀と同じようにセレモニーが進行され、火葬から墓地への埋葬までを一貫して行うことができるのが特徴です。
火葬方法は、訪問ペット火葬業者と同じく「合同火葬」「一任個別火葬」「立会個別火葬」から選べます。
霊園内には「個別墓地(ペットちゃんだけのお墓)」「合同墓地・供養塔(他のペットちゃんたちと一緒に埋葬)」「霊座・納骨堂(室内で骨壺を祀り供養)」などがあり、管理も任せることができます。
月忌法要や年忌法要を行う霊園も多く、ペットちゃんを永代供養してくれます。
デメリットは、費用面で他の火葬方法よりも高額になる点と、郊外にあることが多く車などの移動手段がないと利用しにくい点が挙げられます。
利用するにあたっては、事前に「予算が合うか」と「送迎の有無や交通手段の確認」を行うことをおすすめいたします。
【自宅で埋葬】は費用がほぼ掛からずいつでもお墓参りができる
ペットちゃんの遺体の埋葬は、私有地のみ行うことが法律で許されており、ひと昔前までは一般的な供養方法でした。
しかし今では、十数年に及ぶ管理の大変さや、賃貸住まいが増えたことなどの理由から、行う人は非常に少なくなりました。
自宅埋葬を考えている飼い主様たちの間では、私有地への埋葬よりも手軽に行える「プランター葬」が人気のようです。
プランター葬は、その名の通りプランターに土を入れペットちゃんの遺体を埋葬する方法で、好きなお花を植えて墓標とし、ペットちゃんにしてきたようにお世話をすることもできます。
しかし、遺体が土に還るまでには十数年かかりますし、その間は「悪臭や虫の発生」「野生動物に掘り起こされる」などのリスクも伴うため管理が欠かせません。
また、レオパの場合、国外由来の生き物であり、日本にはない菌やウイルスを保有している可能性もあります。
輸入時に検疫を受けていて、人に感染するような菌やウイルスを保有している心配はありませんが、他の爬虫類たちや自然環境に何らかの影響がある可能性は否定できません。
そのため、レオパを愛する飼い主様としては、プランター葬ならまだしも、私有地への埋葬は控えていただくほうが良いでしょう。
レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)の遺骨の供養方法は3種類

火葬を終えたペットちゃんの遺骨をどのように供養するかも決めておきましょう。
供養方法には「手元供養」「ペット霊園への納骨・埋葬」「散骨」があります。
【手元供養】はペットちゃんを身近に感じられる
手元供養とは、ペットちゃんの遺骨を自宅へ連れて帰り、飼い主様の手で供養してあげることで、ペットちゃんの存在をいつも身近に感じられるのが特徴です。
手元供養には3つのやり方がありますので、以下に詳しくご紹介します。
●自宅に祭壇を作り骨壺を祀って供養する方法
祭壇を用意する場所に決まりはありませんが、ペットちゃんがよく過ごしていた場所や家族が集まるリビング、リラックスできる寝室などに骨壺を祀り供養します。
ペット用の仏壇や仏具も市販されていますが、清潔な布を敷いてペットちゃんの生前の写真やお花を飾るだけでも立派な祭壇になります。
・遺骨の劣化を防ぐために、直射日光の当たらない風通しの良い場所に祭壇を設ける
・カビの発生を防ぐために、遺骨には素手では触れない
・カビ予防に、骨壺には吸湿剤や乾燥剤を一緒に入れておくのがおすすめ
・軽度のカビの場合は、遺骨を天日干しする(1~2時間程度)のがおすすめ
●アクセサリーにして身に付けて供養する方法
常にペットちゃんと一緒に居たい飼い主様には、アクセサリーにして遺骨を身に付ける方法が人気です。
遺骨の一部を納められるキーホルダーやネックレス、指輪などの他に、遺骨を加工して合成ダイヤモンドを作りジュエリーにする方法などもあります。
合成ダイヤモンドを作成するにはレオパの遺骨量では足りないため、その場合は天然炭素で補うか、飼い主様の髪の毛で補うこともできるようです。

・アクセサリータイプは紛失や劣化などのリスクが伴うと心得る
・アクセサリータイプは皮脂や汗、化粧品などが付着すると変色や劣化の原因になるため、使用後は柔らかい布で拭き取るようにする
・保管は直射日光が当たらない風通しの良い場所にする
・カビ予防に吸収材や乾燥剤を使用するなど対策をする
●私有地やプランターへ埋葬する方法
ペットちゃんの遺骨を私有地やプランターへ埋葬し、お墓を作り供養する方法です。
遺骨の状態であれば、埋葬時の異臭や虫の発生を防ぐことができ、土に還るまでの時間も、遺体のままよりも短くできます。
衛生面でも、環境へ悪影響を及ぼす心配がなく安心です。
墓石を手作りしたり、墓標の代わりに植物を植えてお世話をすることもできます。
「植物を育てる」という行為には、ペットちゃんのお世話と通じる部分があり、ペットロスにも効果的だと言われています。
・私有地への埋葬の場合、近隣に配慮した場所にお墓を作る必要がある
・私有地への埋葬の場合、土に還るまでの数年は気軽に引越しや土地の売却ができなくなる
【ペット霊園への納骨・埋葬】は人と同じように供養できる
ペット霊園では、墓地への埋葬や納骨堂(霊座)への納骨ができ、人と同じように手厚く供養できるのが特徴です。
月忌法要や年忌法要、供養祭を行う霊園が多く、日常的なお墓の管理も任せられます。
中には、飼い主様と一緒に入れるお墓がある霊園もあるので、「いずれはペットちゃんと一緒に」と考えている飼い主様は探してみられると良いでしょう。
・他の供養方法と比べるとと高額になる
・アクセス面で不便な立地にあることが多い
【散骨】はペットちゃんを大自然に還すことができる
ペットちゃんを大自然に託し、思いを永遠にする「散骨」は、自然を愛する飼い主様から選ばれている供養方法です。
法律上、遺骨と認識できる状態では散骨できないため、事前に粉骨していなくてはいけませんし、当然散骨できる場所も限られます。
また、散骨時には周囲への配慮も必要になるなど、入念な事前確認と下準備が必要になります。
そのため、散骨をしたい場合は、きちんと許可を取って運営している散骨業者を利用するのがおすすめです。
・私有地や許可された場所でしか行えない
・粉骨する手間がかかる
・家族間で意見が分かれることがある
・遺骨が手元には残らないので、後悔する可能性もある
レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)の火葬・供養での注意点

大切なペットちゃんの火葬・供養を悔いなく行っていただくために、気をつけていただきたいことがあります。
それは次の3つです。
・レオパは外来種なので、そのまま埋葬することは推奨できない
・「自分でレオパの遺体を火葬」「公有地への埋葬」は法律違反
・悪質なペット火葬業者に注意する
それぞれを詳しく解説いたします。
レオパは外来種なので、そのまま埋葬することは推奨できない
レオパは、海外からやってきた生き物のため、元々日本にはいないウイルスや菌を保有している場合があります。
輸入時に検疫を受けているので、人に感染するような危険性はありませんが、野生動物や自然環境への影響がないとは言い切れません。
とくに死因に病気が疑われる場合は、たとえ私有地でも埋葬はしないほうが良いでしょう。
それでも私有地やプランターへの埋葬を行いたい場合は、火葬して遺骨の状態でするのがおすすめです。
火葬すれば、高温で焼かれてウイルスや菌も死滅するため、環境への影響はなくなります。
「自分でレオパの遺体を火葬」「公有地への埋葬」は法律違反
悲しいことですが、飼い主様にとっては大切なペットちゃんでも、一般的にはレオパの遺体は一般廃棄物扱いになります。
そのため、飼い主様自身で火葬したり、公有地へ埋葬したりすることは、「野焼き(野外焼却)」や「不法投棄」にあたり、廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)違反として罰則の対象となります。
行った場合は、5年以下の懲役、もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方が科せられます。
そうならないためにも、ペットちゃんも飼い主様も安心できる供養方法を選んでくださいね。
悪質なペット火葬業者に注意する
残念なことに、ペット火葬業者の中には、自分たちの利益だけを考えて、悲しみに暮れる飼い主様に付け込む悪質な業者も紛れています。
「預かったペットちゃんの遺体を不法投棄していた」「ペットちゃんの遺体をゴミと一緒に燃やしていた」*などの信じられないような対応をしていた業者も実際に存在し、ニュースにもなっていました。
「愛するペットちゃんを心から供養したい」という飼い主様の想いを踏みにじる悪質な業者に騙されないためにも、料金の安さだけで選ぶのではなく、以下の6点に注意して信頼できる業者を見つけましょう。
①適正な料金設定か
レオパの火葬の費用相場はおおよそで、「合同火葬8,500円~」「個別火葬15,500円~」「立会個別火葬18,500円~」です。
これよりも極端に安い、または極端に高い場合は、注意したほうが良いでしょう。
もちろん企業努力で高品質ながら安さを実現しているペット火葬業者もありますが、契約後に法外な追加請求をされたり、遺体を不法投棄することで火葬費用の削減を行う悪質な業者もあります。
②会社情報が公開されているか
ペット火葬業者のホームページを見ても、運営会社の情報が公開されていない、あるいは運営会社名は記載されているが、その会社名を再検索しても情報が出てこない、といった場合は注意しましょう。
後ろ暗いことを行っていて、それが発覚したときにいち早く逃げられるように、運営元を特定できないようにしている可能性があります。
③作業事例が公開されているか
実際の作業事例が公開されていれば、どのようなペットちゃんに、どんな対応をしてくれて、費用はいくらかかったのかが具体的にわかります。
さらに言えば、定期的に事例が更新されていて、新しいものがどんどん追加されているペット火葬業者は、絶えず多くの利用者に選ばれているということになります。
④利用者の口コミや評判はどうか
やはり、実際に利用した人の声は信憑性が高く参考になります。
葬儀業者のホームページの他、Googleマップや口コミサイトなどでも、利用者からの評判を確認することができるので、複数社分確認してみると良いでしょう。
その際、良い口コミだけしかない、良い口コミと悪い口コミで二極化している、口コミ数が少なすぎるといったケースでは、偽りの評価の可能性もあるため注意してください。
⑤電話や見積もり時のスタッフ対応は信用できるか
ペット火葬業者のスタッフとのやり取りでは、その人の人柄や誠実さを慎重に見極めるようにしましょう。
飼い主様やペットちゃんへの敬意が感じられるか、言っていることが二転三転していないか、詳しい説明をせずはぐらかしていないか、言葉遣いは丁寧か、服装は整えられているか、などを確認して、飼い主様が「この人なら信頼できる」と思えた業者に依頼するようにしてください。
⑥できれば3社以上で相見積もりをして比較検討する
ペットちゃんの火葬の手配を行う時は、悲しみからじっくり検討できる心理状態ではないかもしれません。
しかし、後悔しないためにも、できるなら複数社で相見積もりを行うことをおすすめします。
何社かで比較していると、ペットちゃんにしてあげたいことがより明確になったり、業者の良し悪しも見分けられるようになったりするからです。
もちろんできる範囲で構いませんので、つらい最中、無理のない程度に参考にしてください。
悪徳業者の被害に遭ってしまった場合は、泣き寝入りするのではなく然るべき場所に相談しましょう。
悪質商法による被害やサービスによる危害などの相談に乗ってくれる。
相談内容に応じて、関連する部署と連携して対応してくれる他、他の機関による対応が望ましい場合は専門機関への引き継ぎや紹介もしてくれる。緊急時には 「110(通報)」へ。
・弁護士
消費者被害の法律相談ができる。弁護士を探したい場合は、日本弁護士連合会のホームページからお住まいの地域や相談内容から検索が可能。
・ペット葬儀協会や団体
ペット火葬業者が協会や団体に加盟していた場合、所属団体に被害を訴えることで対応してもらえる可能性がある。
まとめ
レオパは、飼育環境によっては冬眠してしまうこともあるため、動かなくなったとしても亡くなったと判断する前に必ず生死確認を行ってください。
確認の結果、生きていることが判明したら直ちに獣医師に診せて適切な治療を受けましょう。
残念ながら亡くなっていた場合は、きれいな姿でお見送りできるように、エンゼルケアと安置を行ってから火葬や供養の手配をしてください。
筆者は、生まれたときからずっと様々な生き物たちと一緒に生活し、現在もペットちゃんと暮らしています。
ペットちゃんが亡くなった際には、いつも同じペット火葬業者に火葬をしてもらい、ペット霊園で一緒のお墓に埋葬しています。
ただ、一番最初にお別れしたペットちゃんだけは、時代もあり自治体での火葬を利用したため、遺骨をお墓に入れてあげることができませんでした。
そのことは今でも悔いが残っています。
毎日、癒しや笑顔をくれた大切なペットちゃんだからこそ、筆者のように後悔することがないよう飼い主様の想いを大切にして、供養方法を選択してほしいと思います。