ペットちゃんが亡くなった際、葬儀業者に依頼して火葬されるという方も多いと思います。しかし、業者に依頼すると費用がかかることから、ご自身で供養するプランター葬という方法を検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?そこで今回は、プランター葬の方法や注意点などをご紹介します。
プランター葬とはプランターに土を入れて、ペットちゃんの遺体を埋葬して供養する方法です。業者に依頼することなく供養できるため、人気の供養方法でもあります。しかし、向いていない動物やデメリットがあります。そこでこの章では、プランター葬について詳しくご紹介します。
プランター葬のメリットは何といっても火葬費用が抑えられることです。その他にも「庭がなくても、手軽にできる」「引っ越しの際などに持ち運びができる」「いつでもペットちゃんを感じることができる」などのメリットがあります。
プランター葬のデメリットは、異臭やコバエなどの小さな虫が沸くことが多いことです。また、鳥など他の動物に掘り起こされる危険があるというデメリットもあります。そのため、プランター葬をする場合は、近隣に迷惑がかからないように十分に注意しなくてはいけません。
プランター葬に向いている動物は、虫や熱帯魚・小鳥・ハムスター・フェレットなどの小さな動物です。反対に犬や猫などの大きな動物は土に還るまで時間がかかるため、プランター葬には向いていないといえるでしょう。
プランター葬は費用を抑えて、手軽にペットちゃんを供養することができます。この章では、実際にプランター葬をする際に必要な物や手順をご紹介します。
まずはペットちゃんの大きさに合わせたプランターを用意します。プランターはできるだけ深い物を選ぶようにしましょう。また、プラスチックの物は2、3年で壊れてしまう可能性があるため、陶磁器の物が理想です。
土が悪いと骨になるまでに時間がかかってしまうこともあります。園芸店などに売っている土を使用するようにしましょう。
腐葉土は遺体を早く還す働きをしてくれます。
針底石は水通気性をよくして、根腐れを防止するために必要です。
針底ネットは害虫の侵入を防ぐ役割があります。
「牛ふん堆肥」などの堆肥は、微生物を活性化する働きがあります。
なくても問題ありませんが、あったほうが作業しやすくなります。
プランターの底に鉢底ネットを敷き、底が見えなくなるまで鉢底石を敷き詰めます。
バケツとスコップがある場合は、バケツに園芸用と腐葉土を入れて1:1の割合になるように混ぜます。
混ぜた土をプランターの1/3程度敷き詰めていきます。
ますは堆肥を敷き、その上に腐葉土を敷きます。次にペットちゃんの遺体を置き、さらに上から腐葉土を被せ、次に堆肥も被せていきます。こうして、遺体を腐葉土で包むことによって、土に還りやすくなります。
万が一掘り返すことになった時の目印として、鉢底ネットを敷きます。
最後に園芸用と腐葉土を混ぜた土を被せて、お花などの種を植えて完成です。
プランター葬に使用するお花は、一年で枯れてしまう一年草が適していると言われています。寿命が長い多年草の場合では、たくさん根が伸びてペットちゃんの遺体を傷つけてしまうからです。プランター葬に適した一年草はどのようなお花があるかご紹介します。
コスモスは白やピンク・オレンジ・赤などカラフルな色がたくさんありますので、ペットちゃんのイメージに合う色を選ぶことができます。初心者でも育てやすいお花で、大体6~11月頃に開花します。
アサガオも紫や赤・ピンク・白などカラフルな色があり、初心者でも育てやすい花です。開花期は大体7月中旬~10月上旬頃で開花時期が長く楽しめます。
バンジーは何百種類もあり、毎年新しい品種が出ています。色合いだけじゃなく、変わった咲き方を楽しむことができます。開花時期は10~5月です。
手軽にできるプランター葬ですが、いくつか注意点があります。どのようなことに気をつければいいかそれぞれご紹介していきます。
プランター葬で一番気をつけたいことは、異臭や害虫です。異臭や害虫を防ぐために、ペットちゃんを埋葬する時だけでなく、置く場所も大切です。日当たりのいい場所、風通しのいい場所に置くようにしましょう。
ペットちゃんが土に還るまでの期間は、大きさにもよりますが10年ほどかかると言われています。そのため、風などでプランターが倒れてしまわないように、気をつけましょう。また、他の動物や小さなお子様がいる場合は、掘り起こされないように十分に注意をしなくていけません。
水をやらないのもいけませんが、カビや臭いの原因になるためやりすぎるのもよくありません。季節や時間に合わせたタイミングで、土が湿る程度水をやるようにしましょう。
プランター葬は庭がなくても、手軽に供養することができる方法です。しかし、異臭や害虫などが発生するリスクもあります。そのためプランター葬を詳しく知ると「面倒くさそう」「デメリットが気になる」という方もいらっしゃると思います。そこで、この章では、その他の供養方法はどのようなものがあるかご紹介します。
お住まいの地域によって対応は異なりますが、自治体にてペットちゃんの遺体を焼却してもらうことが可能です。ただし、火葬という考えではなく、遺骨は残らず灰になって埋め立てされます。
ご遺体のままプランター葬をすると、土に還るまで時間がかかり異臭や害虫のリスクがあります。しかし、遺骨にしてから埋葬することで大幅にリスクを軽減することができます。
葬儀業者で火葬後、遺骨をお墓や納骨堂に納骨される方も多くいらっしゃいます。火葬費用・墓石代・維持費などの費用はかかりますが、人の供養に一番近い方法です。
葬儀業者で火葬後、遺骨を自宅で安置される方もいらっしゃいます。骨壺やミニ仏壇・オブジェなどに遺骨を入れて供養します。毎日ご自宅で手を合わせることができる、人気の供養方法です。
遺骨を入れたネックレスやブレスレット・指輪などの手元供養も最近は人気が高く、様々な種類の物が出ています。普段でもお洒落に身に付けることができる物や、ダイヤモンドに加工してくれるサービスもあります。
遺骨を粉状にして、山や海に散骨する供養方法もあります。ご自身で散骨する場合は、許可が必要な場所もあるので気をつけましょう。
今回は費用をかけず手軽に供養することができる「プランター葬」についてご紹介しました。プランター葬はペットちゃんを身近に感じることができ、小さな動物には最適な供養方法といえるでしょう。しかし、きちんと管理をしていなければ、異臭や害虫が発生するリスクもあります。どうしても心配という方は、遺骨にしてからプランター葬をする方法がおすすめです。ペットちゃんの供養はどの方法が正しいというようなことはありません。ご家族と話し合いをして、それぞれ納得のいく方法で大切なペットちゃんを供養してあげましょう。