
あの子がいなくなってからも、毎日そばで花に水をあげながら語りかけたい——。
プランター葬を選ぶ飼い主様の多くが、そんな温かな想いを持っていらっしゃいます。
この記事では、ハムスター・うさぎ・インコ・文鳥・レオパ・金魚・メダカなど、ペットちゃんの種類ごとにおすすめの花をご紹介します。あの子の面影や好きだったものを思い浮かべながら、一緒に選んでいただけたら嬉しいです。
プランター葬とは?基本の流れをおさらい

プランター葬とは、亡くなったペットちゃんをプランターの土の中に埋葬し、その上に花を植えて育てる供養の方法です。毎日水をあげながら語りかけられる手元供養として、ハムスターやインコ、金魚など小さなペットちゃんの見送りに選ばれることが多い方法です。
基本の流れはとてもシンプルです。
①通気性の良い素焼き・テラコッタ鉢に土を準備する
②ペットちゃんを土の中に埋葬し、鉢底ネットで根がご遺体に絡まないようガードする
③上に土をかぶせ、花を植える

ご遺体の大きさや埋葬の深さ、適した土の種類など、準備に迷う点も多いかと思います。
より詳しい手順や必要なものについては、以下のコラムで解説していますので、ぜひあわせてお読みください。
ペットちゃん別|面影を映すおすすめのお花

飼い主様が想いを込めて、ペットちゃんに似合うお花・お色を選ばれるのがやはり一番でしょう。
ただ、迷ってしまわれる方もおられると思いますので、以下にペットちゃんの種類別におすすめのお花をご紹介いたします。
🐹 ハムスターちゃんに
おすすめ:ひまわり・マリーゴールド
ハムスターといえば、ひまわりの種。大好物だったひまわりをプランターで咲かせてあげると、元気いっぱいだったあの子の姿が目に浮かびます。矮小品種(草丈30〜50cm)を選べばプランターにもぴったりおさまります。
マリーゴールドは鮮やかなオレンジ・黄色の花を咲かせながら、コバエや線虫を遠ざける天然の虫よけ効果も持っています。プランター葬で気になりがちな虫の発生を自然に抑えてくれる、頼りになる一種です。


| 花 | 開花時期 | 特徴 |
| ひまわり(矮小品種) | 7月〜9月 | 大好物の種から咲く、元気な夏の花 |
| マリーゴールド | 4月〜11月 | コバエ・線虫よけ効果あり、育てやすい |
🐇 うさぎちゃんに
おすすめ:シロツメクサ(クローバー)・パンジー
うさぎちゃんが大好きだったクローバー。草原を思わせる柔らかな白い花が、ふわふわだったあの子への優しい気持ちを表してくれます。根が浅く横に広がる性質のため、鉢底ネットの上に植えれば管理しやすいのも嬉しいポイントです。
パンジーは育てやすく、花の少ない寒い時期にも鮮やかに咲いてくれます。珍しい色合いのものも多く、あの子のイメージに合った一輪を見つける楽しさもあります。


| 花 | 開花時期 | 特徴 |
| シロツメクサ | 4月〜9月 | 好物だったクローバー、根が浅く管理しやすい |
| パンジー | 10月下旬〜5月中旬 | 冬に咲く、育てやすい定番花 |
🦜 インコちゃん・文鳥ちゃんに
おすすめ:マーガレット・わすれな草
小さくて可憐なマーガレットやデイジーは、軽やかに飛び回っていたインコちゃんや文鳥ちゃんの姿に重なるようです。開花期が長く初心者でも育てやすいため、初めてプランター葬に挑戦される方にも向いています。
わすれな草はその名の通り「私を忘れないで」という花言葉を持ちます。小さな青い花が、あの子との記憶をそっと守り続けてくれるようです。


| 花 | 開花時期 | 特徴 |
| マーガレット | 12月下旬〜5月上旬 | 開花期が長く、可憐で育てやすい |
| わすれな草 | 3月〜5月 | 「私を忘れないで」の花言葉 |
🦎 レオパちゃん・トカゲちゃんなどの爬虫類に
おすすめ:マリーゴールド・キンセンカ・レモンタイム
爬虫類のご遺体が分解される過程で、土壌がアルカリ性に傾きやすい傾向があります。マリーゴールドやキンセンカはアルカリ性の土壌を好む花のため、相性が良いとされています。
レモンタイムなどのハーブも同様にアルカリ性の土壌でよく育ち、爽やかな香りがプランターを優しく彩ります。ただし、ハーブは観賞・香り用のみとし、食用としての利用は厳禁です(ご遺体に含まれる成分が植物に移行する可能性があるため)。


| 花・ハーブ | 開花時期 | 特徴 |
| マリーゴールド | 4月〜11月 | アルカリ性土壌に向く、虫よけ効果あり |
| キンセンカ | 11月〜5月 | アルカリ性土壌を好む、鮮やかな花 |
| レモンタイム | 5月〜7月(観賞期) | 爽やかな香り、観賞・香り用に |
🐟 金魚ちゃん・メダカちゃん・水辺の生き物に
おすすめ:わすれな草・デイジー・フェアリースター・アサガオ
涼やかなわすれな草は、水辺の生き物を見送る際に選ばれることの多い花です。金魚やメダカ、ウーパールーパーなど、水の中で静かに生きていたあの子に寄り添うような、清らかな青い花が咲きます。
小さな花を毎日咲かせるフェアリースターは、金魚やメダカのような小さな命の愛らしさにぴったり。日々草の改良種で育てやすく、長く楽しめます。
アサガオは小学校でも栽培されるほど育てやすく、夏の朝に次々と花を咲かせます。水を好む植物のため、水辺で暮らしていた金魚やメダカのイメージにもよく合います。


| 花 | 開花時期 | 特徴 |
| わすれな草 | 3月〜5月 | 水辺の生き物の見送りに選ばれることも |
| デイジー | 12月下旬〜5月上旬 | 小さなプランターにもよく合う |
| フェアリースター | 5月〜11月 | 毎日小さな花を咲かせ続ける |
| アサガオ | 7月中旬〜10月上旬 | 育てやすく、水を好む夏の花 |
プランター葬の花選びで失敗しないための4つのポイント

鉢底ネットで根をガードしよう(必須)
一年草・多年草どちらを植えるにしても、鉢底ネットでご遺体のまわりをガードしておくことが大切です。根がご遺体に絡んでしまうのを防ぎ、植え替えや管理の際の心理的な負担を和らげることができます。
一年草か、多年草か——どちらにも良さがある
一年草と多年草、どちらが正解というわけではありません。あの子への想いや、ご自身のライフスタイルに合わせて選んでみてください。
🌱 一年草を選ぶなら
1シーズンで枯れてしまいますが、種を収穫して翌年また植えることができます。毎年違う花を咲かせる楽しみがあり、新しい花を選ぶ時間も供養のひとつになります。
🌿 多年草を選ぶなら
根付けば毎年同じ花が咲き、植え替えの必要がほとんどありません。土の中をできるだけ動かしたくない方に安心な選択肢です。
多肉植物やサボテンは避けよう
ご遺体の分解には適度な水分が必要ですが、多肉植物やサボテンは水を与えすぎると根腐れしてしまいます。プランター葬の環境とは相性が悪いため、選ばないようにしましょう。
室内でのプランター葬と観葉植物について
「お花や観葉植物を植えたプランターを室内に置きたい」というご要望を耳にすることがあります。ただし、室内環境はご遺体の分解速度が遅くなりやすく、日当たりや風通しの不足がお花の生育にも影響を与えます。また、ご遺体を土に還すためには土中の微生物を活性化させる毎日の水やりが欠かせませんが、熱帯・亜熱帯原産の観葉植物はこまめな水やりが根腐れにつながる品種も多く、プランター葬との相性には注意が必要です。
どうしても室内でお花や観葉植物を植えたい場合は、品種選びをはじめ、お花屋さんや園芸店などの専門家に相談されることをおすすめします。
プランター葬の毎日のお手入れのコツ

花を元気に育て続けることが、あの子への毎日の語りかけになります。
💧水やり
土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るほどたっぷりと。受け皿の水はこまめに捨てましょう。夏場のアサガオは朝夕2回が目安です。
✂️花がら摘み
しおれた花を定期的に摘み取ることで、新しい花が育ちやすくなり植物が長く元気でいられます。
🪵木炭を活用する
土の表面に観葉植物用の木炭を敷くことで、脱臭や虫よけの効果が期待できます。
お花を選んでいただいたあなたへ、大切なお話

ここまで読んでくださった方には、もう一つだけ、大切なことをお伝えしたいと思います。
プランター葬は、毎日お花に水をあげながらあの子に語りかけられる、とても心温まる供養の形です。同時に、飼い主様にとって長期にわたる「覚悟」が必要な選択でもあります。
土に還るまでには10年以上かかることもあります。植え替えの際に分解途中のご遺体を目にしてしまうリスク、夏場の虫や臭いの発生、将来的にご自身が管理できなくなった際の問題——こうした現実を、事前にきちんと知っておいていただきたいのです。
あの子のことを大切に想うからこそ、「よかれと思って始めたけれど、つらくなってしまった」という後悔だけはしてほしくない。それが私たちの願いです。
おわりに
大好きだったあの子が、美しいお花になって毎日そばにいてくれる——そんな日々が、飼い主様の心にとって本当の意味での癒しになることを願っています。
メリットもデメリットも正しく知った上で、あの子にとって最善の供養の形を選んであげてください。
この記事の執筆者
ペット火葬
ハピネス 編集部 S・A
愛犬・愛猫・愛鳥など8匹以上を見送った経験を持ち、現在も愛犬と暮らす動物愛好家。初代愛犬を満足に供養できなかった経験からペット火葬ハピネスへ入社。あたたかなペット葬儀のための情報を発信。私生活では動物保護ボランティアへの支援を行っている。












