家族同然であるペットちゃんとの最期の別れでは、人と同じように手厚く弔ってあげたいと願う飼い主様が年々増えています。
「火葬後には自らの手で拾骨をしてあげたい」という要望もよく耳にしますが、その際「喉仏はきれいに残せるの?」と疑問を持たれる方も多いです。
結論から言えば、ペットちゃんの体格や年齢、病気の有無といった身体的なことと、ペット火葬炉の性能、業者の技術力という条件が揃っていればペットちゃんの喉仏はきれいに残すことができます。
当記事では、ペットちゃんの喉仏をきれいに残せる条件や、喉仏が特別視される理由、ペット火葬業者選びの大切さ、拾骨時のマナーや手順についてもわかりやすく解説いたします。
「ペットちゃんの遺骨を拾ってあげたい」「喉仏をきれいに残してあげたい」という飼い主様は、ぜひ最後までご覧ください。
・火葬時に喉仏とされるのは第二頸椎(首の上から2つ目の骨)のため、頸椎(首の骨)がある生き物ならどのペットちゃんにも喉仏はある
・人の男性の喉にあり「喉仏」と呼ばれる膨らみは甲状軟骨という軟骨の一種で、火葬時に喉仏とされる首の骨とは別物

ペット火葬でペットちゃんの喉仏はきれいに残せるのか

火葬の際に、「ペットちゃんの喉仏をきれいに残してあげたい」と考える飼い主様もおられるでしょう。
喉仏をきれいに残すためには「ペットちゃんの身体的な問題」と「火葬車の性能・業者の技術力」の2点が重要な要素になります。
それぞれを以下にて詳しく解説します。
火葬後の遺骨の残り方は、ペットちゃんの体の状態に左右される
ペットちゃんが成犬や成猫のようにある程度の体格があり、生前大きな病気もなく骨密度にも問題が無ければ、喉仏や遺骨はきれいに残せる可能性が高いと言えます。
しかし、老化により骨密度が減少していたり、骨粗しょう症や腎臓病を患っていたりするペットちゃんの骨は、脆く割れやすくなっているため、遺骨をきれいに残すのは至難の業です。
またペットちゃんが、骨の成長途中である子供の場合や小鳥、ハムスターといった小さな生き物だった場合も、骨が小さく脆いので難しくなります。
このような場合では、より繊細に火力調整を行うなど、特別な配慮が必要になります。
それでも、喉仏をきれいに残せるかどうかは、個体差があり、必ずしも希望通りになるとは限りません。
その点についてはあらかじめ了承したうえで、ペット火葬業者にお任せすることが大切です。
火葬炉の性能や操作する者の技術力も重要
ペットちゃんの火葬を行う火葬炉の性能も、遺骨をきれいに残すためには重要なポイントです。
細かな火力調整ができる火葬炉なら、ペットちゃんの体の大きさや状態に合わせて微調整できます。
当然、細かな火力調整を行うには、操作する人の経験や知識、技術が必要になるので、喉仏をきれいに残すにはどちらも欠かせない要素です。
遺骨をきれいに残したいならペット火葬業者を厳選してしっかり相談しよう

喉仏の骨をきれいに残してあげるためには、ペット火葬業者選びが非常に重要です。
とくに「高性能火葬炉の有無」「技術力の高さ」の2点に注目して選びましょう。
事前のヒアリングでペットちゃんの年齢や病歴などの細かな情報をきちんとヒアリングしてくれるペット火葬業者なら、丁寧な火葬が期待できます。
また、「ペットちゃんの遺骨をできるだけきれいに残したい」「自分の手で拾骨してあげたい」といった要望はしっかりと伝えるようにしましょう。
そのうえで、「できること・できないこと」を細かく説明してくれるペット火葬業者は信頼できます。
ペットちゃんの火葬を依頼する業者が決まったら、次は葬儀の日を迎えたときのために、お骨上げでのマナーや収骨の順番を確認しておきましょう。
ペットちゃんの遺骨をお骨上げする際のマナーと収骨の順番

拾骨(お骨上げ)とは、火葬後にペットちゃんの遺骨を骨壺に納める儀式のことを言います。
火葬が終わり、火葬炉内が冷えたら、ペット火葬業者が用意する専用の箸やトングを使用して、丁寧に遺骨を拾い上げて骨壺に納めていきます。
ここでは、その際のマナーや順番についてご紹介します。
ペットちゃんの遺骨を拾骨する際のマナーとは?
ペットちゃんの葬儀では、決まったしきたりやマナーが存在するわけではありません。
基本的には人の葬儀と同じように進められますが、ペット火葬業者が順に説明してくれることがほとんどなので心配は要りません。
もちろん倫理的に問題のある行為や、訪問火葬時に近隣への迷惑となるような行動は控えるべきですが、「マナー違反になっていないか」と、そこまで慎重にならなくても大丈夫です。
例えば、人の葬儀では、拾骨をする順番は故人との関係性が深い人から行われます。
その際、二人一組になって箸渡し(遺骨を箸から箸へ渡して骨壺へ入れること)をします。
しかし、ペットちゃんの葬儀では家族みんなで一緒に拾骨をしても構いません。
ペットちゃんの遺骨は人の物と比べると小さく割れやすいため、箸渡しも行われないのが一般的です。
マナーや作法に気を取られすぎるのではなく、ペットちゃんの死を悼み、安らかな旅路を見送る気持ちを何よりも大切にしてください。
・後々カビが生えてしまう可能性があるため、素手では遺骨に触れないようにする
・火葬炉のすぐそばで拾骨をするケースもあるため、火傷に注意する
・ペットちゃんの火葬場が人用の葬儀場と同じ敷地内にあるような場合では、他の参列者の失礼にならないように落ち着いた服装で行く
ペットちゃんの遺骨を骨壺へ納める順番
ペットちゃんの遺骨は、生前と同じ姿勢を再現するように骨壺に納められます。
これには、天国でも生前と同じように自由に動き回れるように、という願いが込められているのです。
そのため、どんな種類のペットちゃんでも、足元から順番に収骨して最後に頭、喉仏を納めるのが一般的です。
喉仏は、その形が仏様の姿に見えることからとくに大切な骨として扱われる
ペット火葬においては、ペットちゃんの魂を天国へ連れて行ってくれるように、という願いの意味合いがある
ペット火葬業者や飼い主様の解釈の違いで、遺骨が納められる順番に多少の違いはありますが、例えば四足歩行のペットちゃんの場合、多くは以下の2種類の順番で収骨されます。
尾てい骨から納める場合は、ペットちゃんがお座りしているような姿勢で、両足からの場合は立った姿勢だとイメージするとわかりやすいかもしれません。
①尻尾の骨
②骨盤
③後ろ足
④背骨
⑤肋骨
⑥肩甲骨
⑦前足
⑧首(第二頸椎以外)
⑨頭
⑩喉仏
①後ろ足
②前足
③尻尾の骨
④骨盤
⑤背骨
⑥肋骨
⑦肩甲骨
⑧首(第二頸椎以外)
⑨頭
⑩喉仏
葬儀で喉仏が特別視されるのはどうして?

喉仏を特別視する文化は、宗教的な理由から始まり、現在では慣習として広く日本に根付いています。
人の喉仏の骨は、座禅を組む仏様の姿のように見えることから「体に宿る仏様」として尊ばれ、丁重に扱われるのです。
ペットちゃんの喉仏も同様です。
一例を挙げると、犬や猫の喉仏の骨は、袈裟を着た仏様が合掌しているような姿に見えます。
もちろん、ペットちゃんの種類や体格によって形には個体差がありますが、それもペットちゃんたちの個性と言えるでしょう。

*飼い主様から掲載の許可をいただいています
喉仏がきれいに残せなくても大丈夫
喉仏がきれいに残るのは「生前良い行いをした証で、極楽浄土行きが約束される」という言い伝えがあるそうです。
しかし実際には、ペットちゃんの体の状態や火葬の仕方によっても遺骨の残り方は変わってきます。
そのため、もし火葬後にきれいに喉仏が残らなくでも悲しむ必要はありません。
それだけペットちゃんが精一杯生きて、天寿を全うした証です。
飼い主様が心を込めて送り出してあげれば、きっと天国へ行けるはずです。
まとめ
喉仏は、仮にきれいに残らなくてもペットちゃんの安らかな眠りには何の問題もありません。
また、拾骨時にはマナーを守ろうとすることも大切ですが、ペットちゃんを思い、丁寧に見送ってあげる気持ちのほうが何倍も大切だと筆者は思います。
作法に囚われ過ぎず、飼い主様らしく愛するペットちゃんを見送ってあげてください。
それでも、「できるなら喉仏をきれいに残してあげたい」と思われる飼い主様は、技術力があり信頼できるペット火葬業者へ相談してください。
ペット火葬ハピネスでは、メダカのように小さなペットちゃんの遺骨もきれいに残せる自社開発の高性能火葬炉を使用した、丁寧なペット火葬をご提供しています。
飼い主様の思いに寄り添い、後悔のないお見送りのために尽力いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。