
愛するペットちゃんとの最期のお別れ時に「悔いを残したくない」というのが、小型犬と暮らす飼い主様全員の共通の想いではないでしょうか。
自分の子供のように、あるいは兄弟や姉妹のように、家族同然に暮らしている小型犬との別れを想像するだけでも辛いのはとてもよくわかります。
しかし、それだけ愛しているからこそ、最期の瞬間までしてあげられることはすべてして、感謝で見送ってあげられるようにしたいですよね。
後悔なく愛犬を見送るためには、生前から準備しておくことがとても大切です。
小型犬の飼い主様に、準備しておいていただきたいことは次の4つです。
①変化にすぐ気付けるように小型犬が亡くなる前の症状を知る
飲食しなくなる・呼吸の乱れ・体臭の変化・体温の低下・発作やけいれんが起きる など
②小型犬を看取る場所を決めておく
自宅/病院
③最期を迎えるときの対応方法を決めておく
延命治療/緩和ケア/自然に任せ見守る
④小型犬の火葬・供養方法を決めておく
火葬方法…自治体/訪問ペット火葬/ペット霊園
供養方法…手元供養/自宅で埋葬/ペット霊園へ納骨・埋葬
いざその時を迎えると、どれだけ覚悟をしていても気が動転してしまったり、頭が真っ白になったりするものです。
そのような状態で冷静に判断できる飼い主様は少ないでしょう。
当記事では、小型犬が亡くなる前に見せる症状から、お見送りのための備え、そして死後の手続きまでをわかりやすくご紹介します。
愛するペットちゃんの一生を最後まで充実したものにするために、そして自分自身のためにも、ぜひ当記事をお役立てください。
小型犬が亡くなる前の症状と対処方法|食欲減退・呼吸の乱れなど

些細な変化にもいち早く気付ければ、愛犬の苦痛を和らげたり、見送りに立ち会えたりできる可能性が高くなります。
ここでは、小型犬が亡くなる前に見られる症状について解説いたします。
※あくまでも、主治医である獣医師に相談して、指導通りに対処するのが基本となります。
そのため、こちらでご紹介する対処法は一般的なものだとご理解いただき、自己責任のもと行ってください。

ご飯を食べない・水を飲まない
亡くなる前には食欲が失せ、ご飯を食べなくなるどころか水も飲まなくなる小型犬が多いです。
これは代謝が落ちる、嚥下する力が弱くなる、動くのがつらい、などが原因と考えられます。
無理に食べさせるのではなく、水やぬるま湯にフードを溶いたものをシリンジ(針のない注射器)などで与える程度にしましょう。
愛犬が寝たきりの状態なら、タオルやクッションなどで上半身を少し起こすようにして、頭の位置を体より高くします。
与える際は、口の側面からシリンジの先を挿入して少し与え、飲み込んだのを確認してからまた少し与えるようにします。
顎を持ち上げて与えると気管に入りやすくなり危険なため、してはいけません。

もし、高齢や病気などが原因で自力での嚥下が難しい場合や、食べるのを嫌がる場合は無理をせず、舌や歯茎を濡らしてあげるようなイメージで水やぬるま湯を与え、脱水症状にならないように気をつけてあげましょう。
呼吸の乱れ
寿命が近づいた小型犬は呼吸にも変化が見られることがあります。
「数秒~数十秒間の無呼吸→浅い呼吸→徐々に深い呼吸→浅い呼吸→無呼吸」というサイクルを繰り返している場合は、注意が必要です。
この呼吸は「チェーンストークス呼吸」と言い、繰り返すうちに意識レベルが低下し、死に至ることもあるからです。
犬は、「伏せをして頭を少し持ち上げた体勢」が一番楽に呼吸ができると言われています。
顎下にタオルを挟んであげるなどして、できるだけ楽に呼吸ができる姿勢にしてあげましょう。
臭いが変化する
死期が近づき代謝が落ちたり唾液の分泌量が減ったりすることで、小型犬は体臭が変化します。
具体的には酸っぱいような臭いや腐敗臭のような、以前の愛犬からはしなかったような臭いが漂うようになります。
また、小型犬は関節や骨の疾患を持つ子も多いため、自力でトイレに行けなくなり粗相をしてしまうことが増えるのも原因の一つです。

愛犬を清潔に保ってあげるためにも、ペット用ウェットシートや濡らしてよく絞ったタオルなどで優しく拭いてあげるようにしましょう。
体温の低下
衰弱していると体の機能が落ちるため、体温調節ができなくなってきます。
小型犬の平熱は、一般的に37.5~39℃ほどですが、死期が近づくと体温は徐々に低下して37℃を下回ってきます。
愛犬が、あたたかく快適に過ごせるように、洋服を着せる、ブランケットを掛けてあげるなどしてあげましょう。
また、体を撫でる、優しく揉む、関節をゆっくり曲げ伸ばしする、といったマッサージも血行を促す効果がありおすすめです。

愛犬に触れる際には、予め自分の手をあたためておく、ホットタオルで愛犬の体を温めておくなどすると、筋肉がほぐれやすくなりより効果的です。
発作やけいれんが起きる
内臓や脳に疾患を抱えている場合、てんかん発作やけいれんを起こすことがあり、呼吸困難や失禁、泡を吹くなどすることもあります。
通常、けいれん発作は2~3分、長くても5分程度で止まります。
止まった後、いつもの様子に戻っているようなら慌てる必要はありませんが、そのままぐったりしている、呼びかけに反応しない、といった場合は危険な状態です。
筆者が以前飼っていた小型犬もてんかん発作持ちで、大きなストレスを感じると発作を起こし、失禁や泡を吹くことがありました。
初めてその姿を見たときは、「この子が死んでしまうのではないか」という恐怖でパニックになってしまいました。
この時はすぐに発作が治まり、その後病院を受診して事なきをえましたが、このようなときほど慌てず冷静に対応しなくてはいけないと深く反省しました。
無理に動きを止めようとしたり、抱きかかえたりはせず、ぶつかると危いものを周囲からどけてあげましょう。
顔周りに触れると反射的に噛まれてしまうこともあるため注意してください。
獣医師に診察してもらうときのために、できれば発作の様子を動画で撮る、けいれん発作がおさまるまでの時間を計るなどしておいてください。
愛犬のための備え|看取る場所、最期のときどう対応するかを考える

愛犬が幸せな気持ちで最期の時を迎えられるように、ペットちゃんの「つらさを和らげてあげる」「安心できるようにしてあげる」ということを一番大切にして、準備を進めていただきたいと思います。
小型犬を看取る場所は「自宅」それとも「病院」?
この次に解説する「最期の時を迎える際の対応」にも通じますが、まずは愛犬を看取る場所をどこにするかを決めておきましょう。
●自宅での看取りは、寂しがり屋のペットちゃん向き
いつも過ごしている場所で、飼い主様がそばにいてくれるならペットちゃんも安心できるはずです。
とくに小型犬は、分離不安になりやすい子やストレスに弱い子も多いですし、中には病院嫌いな子もいます。
そのような子達は、自宅を離れること自体がストレスになりかねませんし、病院ではなく自宅で看取ってあげるほうが良いかもしれません。
自宅で看取ることを決めたら、介護が必要になる可能性も考慮して準備を進めましょう。
発作などで苦しそうな姿を見ることになるかもしれないですし、自宅ではできるケアが限られる点は理解しておきましょう。
●病院での看取りは病気やケガで苦痛が大きい子向き
病院で看取るメリットは、痛みや苦しさを和らげるケアを受けさせてあげられる点にあります。
苦痛の伴う病気や大ケガで痛みに耐えかねているようなペットちゃんの場合、見守る飼い主様も非常につらいと思います。
助かる見込みがないとしても、少しでも苦痛を和らげ、安らかに最期のときを迎えてもらいたいなら病院での看取りが良いでしょう。
深夜に容体が急変するなど、ペットちゃんの最期の瞬間に立ち会えない可能性もある点は覚悟しておきましょう。
小型犬が最期の時を迎える際の対応は「延命治療」「緩和ケア」「自然に任せ見守る」
ペットちゃんが最期を迎える際、どのように対応するかは飼い主様によって考え方が大きく異なります。
もちろんどの方法を選んでも間違いではありません。
大切なのは、後から後悔しないように家族としっかり話し合って、または飼い主様自身で十分に考えて、納得したうえでどう対応するか決めることです。
●【延命治療】は「愛犬にはできる限り長く生きてほしい」という飼い主様向き
延命治療は、病院で医療的な処置を施すことで回復の見込みがないペットちゃんの命を一次的に延ばすことを目的としています。
そのため、例えば家族みんなで看取るために「全員が揃うまではなんとか生きていてほしい」といったような、飼い主様の希望で施されます。
●【緩和ケア】は「愛犬が抱える苦しさを和らげてあげたい」という飼い主様向き
緩和ケアはターミナルケアとも呼ばれ、ペットちゃんの抱える苦痛を和らげ、旅立つまでの時間を穏やかに過ごしてもらうために行われる医療的処置です。
緩和ケアは、入院する以外にも、訪問医療で受けられる場合もあります。
●【自然に任せ見守る】は、「あるがままを受け入れ、愛犬の最期を見届けてあげたい」という飼い主様向き
老衰や比較的穏やかに死を迎える病気、またはもう十分に治療を頑張ってきたペットちゃんの場合は、自宅で最期を迎えるのを見守る選択をされる飼い主様も多いです。
そばにいてあげる
旅立つ愛犬が求めるものはわかりません。
しかし、大好きな飼い主様がそばにいなければ、やはり寂しいのではないでしょうか。
体が不自由になっていたり、目が見えにくくなっていたりするような場合、不安も感じやすくなっているかもしれません。
愛犬に死期が近づいてきたら、いつも以上に一緒にいる時間を増やしてあげてください。
優しく触れて、「可愛いね」「大好きだよ」「ありがとうね」と、あたたかな言葉をたくさんかけてあげましょう。
小型犬は亡くなる直前、他の感覚に比べて聴覚や嗅覚が残りやすいのだそうです。
飼い主様がペットちゃんに寄り添ってあげていれば、声や臭いで飼い主様の存在を感じて、きっと心安らかに旅立てるのではないでしょうか。
小型犬が亡くなってしまったときのために火葬・供養方法を決めておく

小型犬の火葬方法は「自治体」「訪問ペット火葬業者」「ペット霊園」の3つから選べます。
また遺骨の供養方法には「手元供養」「自宅埋葬」「ペット霊園への納骨・埋葬」の3種類があります。
まずは、各火葬方法の特徴と、それぞれどの供養方法が可能かを一覧表にまとめてご紹介し、その後詳しく解説いたします。
火葬方法 | 自治体 | 訪問ペット火葬業者 | ペット霊園 |
特徴 | ・安価で火葬できる ・悪質業者の被害に遭う心配がない ・遺体は廃棄物として扱われる ・火葬日時を指定できない ・遺骨は返骨されない | ・自宅や好きな場所(一部地域を除く)で火葬ができる ・火葬の日時を指定できる ・合同火葬か個別火葬か選べる ・遺体を丁寧に扱ってもらえる ・遺骨の返骨が可能 ・費用が高額になりがち | ・火葬から埋葬まで一括で対応できる ・火葬の日時を指定できる ・合同火葬か個別火葬か選べる ・遺体を丁寧に扱ってもらえる ・遺骨の返骨が可能 ・費用が高額になる |
手元供養 | ✕ | 〇 | 〇 |
自宅埋葬(私有地・プランター) | ✕ | 〇 | 〇 |
ペット霊園への納骨・埋葬 | ✕ | 〇 | 〇 |
小型犬の火葬は「自治体」「訪問ペット火葬業者」「ペット霊園」でできる
自治体、訪問ペット火葬業者、ペット霊園のどこでも小型犬の火葬はできますが、「料金」「遺体の扱い」「返骨の有無」の3つが大きく異なります。
しっかりと比較して、自分にあった方法を選んでください。
●自治体での火葬
自治体での火葬は、安価で利用できるのが特徴です。
地域にもよりますが、概ね数千円程度で火葬してもらえるようです。
ただし、火葬を行う日時は選べませんし、遺体は廃棄物として扱われるため、遺骨は返骨されず、埋め立てられてしまうところが多いです。
「供養方法にはこだわらない」「火葬の費用を抑えたい」という飼い主様向けの方法と言えます。
●訪問ペット火葬業者での火葬
訪問ペット火葬業者による火葬は、利便性や自由度の高さが特徴です。
自宅や飼い主様が指定する場所に来てもらい、その場で火葬ができるので、外出が難しい家族やペット仲間も一緒にお見送りに立ち会うことができます。
遺骨の返骨も可能なので、供養方法も思い通りに選択することができます。
自宅や思い出の場所でペットちゃんを見送りたい、ペットちゃんらしいセレモニーにしたい、という飼い主様におすすめです。
費用はやや高額になり、相場は超小型犬(2~5㎏)で16,000~20,000円、小型犬(5~10㎏)で20,000~30,000円程度です。
●ペット霊園での火葬
ペット霊園での火葬は、火葬後にそのまま納骨・埋葬まで対応してもらえるのが特徴です。
返骨もできるので、遺骨となったペットちゃんを連れ帰り自宅で供養することもできます。
ペットちゃんの遺体を霊園まで運搬する必要があるものの、人と同じような流れでお見送りができるので、丁寧に供養したい飼い主様におすすめの方法と言えます。
費用は3つ中で一番高額となり、相場は超小型犬(2~5㎏)で20,000~30,000円、小型犬(5~10㎏)で25,000~40,000円程度です。
小型犬の遺骨は「手元供養」「自宅埋葬」「ペット霊園への納骨・埋葬」から選択
ペットちゃんの遺骨をどのように供養するかは、ペットちゃんの安らかな眠りを祈るうえでも、飼い主様の心を慰める意味でも非常に重要なことでしょう。
それぞれのメリット・デメリットを十分に考慮して、供養方法を選びましょう。
●手元供養(祭壇に祀る、遺骨アクセサリーなど)
手元供養には、自宅に祭壇を作り遺骨や遺影を祀ったり、遺骨をカプセルに納骨してキーホルダーやネックレスにして身につける方法などがあります。
いつもそばにペットちゃんの存在を感じることができますし、甘えん坊だったペットちゃんならとても喜んでくれそうな供養方法です。
・祭壇を用意する際には訪問客に配慮した場所にする
・遺骨アクセサリーは紛失しないように気をつける
●自宅埋葬(私有地、プランター)
遺骨を私有地やプランターに埋葬して、お墓を作って供養する方法です。
いつでもお参りすることができますし、お墓に植物を植えれば、ペットちゃんのお世話をするように育てることもできます。
・私有地以外に埋葬すると廃棄物処理法違反となり罰せられるため、絶対に行ってはならない
・遺骨が土に還るまでの間は管理が欠かせない
・私有地へ埋葬した場合、気軽に引越しや土地の売却ができなくなる
●ペット霊園への納骨・埋葬
ペット霊園には、室内で遺骨を供養する納骨堂(霊座)や、ペットちゃんの遺骨だけを納める個別墓地、他のペットちゃんと一緒に供養する合同墓地があります。
普段の遺骨の管理を任せられるうえに、年忌法要や供養祭などが行われ、しっかりと弔ってもらえるのが魅力です。
・立地によっては気軽にお参りに行けない
・手元供養もしたい場合は、事前に分骨を依頼しておく必要がある
小型犬が亡くなった後のエンゼルケア(遺体の処置)と安置方法

愛犬が寿命を迎えたらきれいな姿で見送ってあげられるように、遺体のエンゼルケア*と安置をしてあげましょう。
愛する家族を亡くされた飼い主様には酷なことですが、ペットちゃんへしてあげられる最後のお世話だと思って取り組んでいただきたいと思います。
*エンゼルケア…「ペットちゃんの尊厳を守る」「飼い主様の心のケア」「感染症予防」の3つの目的で行う遺体の保清処置のこと
愛犬の体勢を整える
愛犬の手足を内側に優しく折りたたみ、丸くなって眠っている時のような姿勢に整えます。
小型犬の場合、亡くなってから1時間程で死後硬直が始まります。
体が小さな子ほど死後硬直は早く始まる傾向があるため、超小型犬の場合や痩せている子はもっと早いかもしれません。
死後硬直が始まると体勢を変えることが難しくなってしまうため、亡くなった後できるだけ早く行ってあげましょう。

すでに死後硬直が始まっている場合は、24時間ほど経って死後硬直が解けてから体勢を整えるか、布なので覆って姿が隠れるようにしてあげましょう。
小型犬は骨が小さいうえに、老化や病気により脆くなっている可能性もあるため、硬直中に無理に体勢を変えようとすると遺体を傷める原因になります。
体をきれいに拭いてから毛並みを整える
愛犬の体勢を整えたら、かたく絞ったタオルで体をきれいに拭いてあげましょう。
遺体からは体液が漏れ出ることがあるため、お尻や鼻などに綿球やガーゼを詰めます。

その後、ブラッシングをして毛並みを整えてあげてください。

棺を準備して愛犬を納める
棺(段ボール箱やペット用棺)の中にペットシーツや新聞紙を敷き、その上にバスタオルやタオルを重ねます。
棺が準備できたら、その中にペットちゃんを寝かせてあげましょう。

愛犬の遺体を冷やして安置する
保冷剤やドライアイスをタオルなどで包み、遺体の周りに置きます。
頭部や腹部は傷みやすいので、とくに重点的に冷やすようにしてください。
棺は日光や空調の風が当たらない涼しい部屋に安置しましょう。

この方法で、夏場なら1~2日ほど、冬場なら2~3日ほどきれいな姿を保つことができます。
火葬を手配し、お別れの時間を過ごす
火葬の手配を済ませたら、火葬当日まではペットちゃんと過ごす最後の時間になります。
生前好きだったおやつやお気に入りの洋服、おもちゃ、お花などを供えてお別れをしましょう。

プラスチック製品や金属類など、火葬時に棺に入れられないものもあります。
詳しくは火葬の依頼先へお尋ねください。
小型犬の火葬後に必要な手続き|死亡届の提出など

小型犬のお見送りを無事に済ませた後にも、飼い主様にはしなくてはいけないことがあります。
それは「死亡届の提出」や「マイクロチップ登録機関への死亡申請」などの手続きです。
ここでは小型犬の死後の手続きについて解説いたします。
愛犬の死後30日以内に死亡届を提出する
狂犬病予防法第4条*により、飼い犬が亡くなった際にはお住まいの市町村へ死亡届を提出する義務があります。
死亡後30日以内に申請しなければ、20万円以下の罰金を科せられる可能性があるので注意しましょう。
マイクロチップ登録機関へ死亡申請を行う
愛犬がマイクロチップを装着している場合は、こちらも死後30日以内に登録機関へ死亡申請しなくてはいけません。
自治体によっては、マイクロチップ登録機関へ死亡申請することで、自治体への申請を兼ねることができる特例制度を設けているところもあります。
自治体ごとに対応が異なるため、詳しくはお住まいの自治体のホームページを確認するか窓口へ問い合わせてください。
また、マイクロチップの登録解除に関しての情報は以下のページに詳しくまとめていますので、参考にしてください。
ペット保険に加入している場合は死亡を届け出る
ペット保険に加入していた場合は、愛犬が亡くなった旨を申告し、保険の失効手続きを行いましょう。
その際、ペットちゃんの死亡した日を証明するための書類を求められることがありますので「死亡診断書」や「火葬証明書」を用意します。
未請求の診療費がある場合は、忘れずに請求してください。
また、ペット保険によっては火葬や葬儀、供養のためにかかった費用の一部を補償してくれる特約もあるため、保険内容を確認しておきましょう。
血統書登録の抹消手続き
愛犬が血統書団体に所属している場合は、登録抹消の手続きを行ってください。
申請方法は団体によって異なりますので、まずは所属団体へ連絡してペットちゃんが亡くなった旨を伝えましょう。
ペットちゃんの死亡を証明する何らかの書類を求められることもあるようなので、必要なら「死亡診断書」や「火葬証明書」を提出します。
愛犬との思い出の品として血統書を手元に残したい場合は、その旨を団体へ相談するか、コピーしたものを記念に残しておきましょう。
\犬ちゃんの死後の手続きについてより詳しく知りたい方は以下のコラムをご参照ください/
まとめ
小型犬が寿命を向かえる前には、「飲食しなくなる」「呼吸の乱れ」「体臭の変化」「体温の低下」「発作やけいれんが起きる」などの症状がみられます。
このような症状が現れるようになってきたら、飼い主様は「その時が近い」のだと理解し、少しずつお見送りの準備と心の準備を始めましょう。
愛犬とのお別れは覚悟していてもつらいものです。
しかし、悔いを残さないためにも、どのように看取るのかを生前から飼い主様やご家族の意向を踏まえて話し合っておくことが大切です。
つらい現実から目をそむけたくなる気持ちもよくわかりますが、愛するペットちゃんのためにも、ご自身のためにも最良の選択をしてくださいね。
この記事の執筆者

ペット火葬
ハピネス 編集部 S・A
愛犬・愛猫・愛鳥など8匹以上を見送った経験を持ち、現在も愛犬と暮らす動物愛好家。初代愛犬を満足に供養できなかった経験からペット火葬ハピネスへ入社。あたたかなペット葬儀のための情報を発信。私生活では動物保護ボランティアへの支援を行っている。