近年はペットちゃんを家族の一員として迎え入れ、亡くなった後も人と同じように葬儀をするという考えが一般的になりつつあります。さらに、ペットちゃんのお墓を建てる方や仏壇などを置いて毎日手を合わせて供養される方もいらっしゃいます。その中で悩まれるのが位牌だと思います。ペットちゃんを供養する際に位牌は必要なのでしょうか?今回はペットちゃんの位牌について詳しくご紹介します。
位牌は一体どのようなもので、ペットちゃんの供養に必要なものなのでしょうか?この章では位牌とはどのようなものなのか詳しく解説します。
そもそも位牌とは、「遺骨から魂を移し仏壇やお寺に安置しお祀りするもの」で天国に旅立った方とご家族を繋ぐ大切なものです。ペットちゃんの場合は必ず位牌を置かないといけないという訳ではありません。しかし、最近は位牌を置いて供養される方も多くなっています。
ペットちゃんの場合は位牌を置くか置かないかは飼い主様の自由です。そのため、必要なものかどうかは一人ひとり違います。一般的に言われている位牌の必要性についてご紹介します。
魂が宿っている位牌に感謝の気持ちや愛情を伝えることで、ペットちゃんは安心して成仏できます。日々位牌を通じて気持ちを伝えて供養するために必要と感じる方も多くいらっしゃいます。
位牌に手を合わせペットちゃんを想うことで、繋がりを感じることができます。体はなくても魂と魂の繋がりを感じることができ、ペットちゃんを亡くした心の隙間を埋めてくれるでしょう。
人の場合は遺骨を四十九日ご自宅に安置し、その後お墓に遺骨を埋葬します。その際に、遺骨から魂を抜き位牌に移します。しかし、ペットちゃんの場合は複数のペットちゃんと一緒に火葬する場合や、四十九日の法要はせずにすぐにお墓に埋葬する場合もあります。そのため、魂入れはせずに位牌をそのまま安置されていることもあります。
ペットちゃんの場合は。飼い主様の考え方や宗教によって異なりますのでご納得いく方法で供養されることが何より大切です。「大切な家族だから人と同じように供養してあげたい」と考えられる場合は、やはりお寺などで魂入れをしてもらうほうがいいでしょう。
基本的にペットちゃんの位牌入れる文字は、「戒名」「没年月日」「没年齢」「メッセージ」などがあります。それぞれ一つずつご紹介していきます。
人の場合の「戒名」は、住職や僧侶から故人に与えられる名前です。ペットちゃんの場合は戒名がないため、生前につけていた名前をそのまま刻むことが一般的になっています。表の一番真ん中に大きく入れることが多いです。
ペットちゃんが亡くなった日です。西暦ではなく「令和」などの元号を漢字で書くことが一般的で、表に入れることが多いです。
ペットちゃんが亡くなった年齢です。裏に入れることが多いです。
「今までありがとう」「感謝」などメッセージを入れることができるタイプの位牌もあります。
写真を入れることができる位牌もあります。元気だったペットちゃんを思い出すような写真を選びましょう。
位牌といえばシンプルなものをイメージされる方も多いと思いますが、ペットちゃんの位牌はとてもカラフルで可愛いものもたくさんあります。種類もたくさんありますので、悩んでしまうこともあるでしょう。この章では位牌の選び方をご紹介します。
位牌といえば木製をイメージされる方も多いと思いますが、木製のほかにアクリル製やクリスタル製の素材のものもあります。ペットの位牌で一番人気な素材はクリスタル製です。人間のように宗教や細かい決まりなどもないため、ご自宅に飾っていても可愛いものを選ばれる方が多いです。
位牌の形は「正方形」「ハート型」「動物の形」「ダイヤモンドカット」など数多くあります。また、時計になっているものやオブジェのようなデザインもあり、好みの形やデザインのものを選ぶことができます。
どの場所に位牌を置くか決めている場合は、置き場所に合わせた大きさの位牌を選びましょう。購入してから「入らなかった」ということのないように、事前にサイズを測っておくといいでしょう。
「位牌にメッセージを入れたい」「写真を入れたい」などの場合は、入れたいものを入れることができる位牌を選びましょう。「やっぱり写真を入れたい」と後から思っても位牌は何度も簡単に変えるものではありません。
どうしても気に入るデザインがない場合や、愛するペットちゃんのために気持ちを込めたいという場合は位牌を手作りすることもできます。木材やガラスなどを加工して世界に一つだけの位牌を作ってあげることで、ペットちゃんもきっと喜んでくれるでしょう。
位牌の種類は数多くあり、デザインに優れたものは基本的には高額になってしまいます。高ければいいというものではないので、事前に予算などを決めて選ぶようにしましょう。デザインや値段など、トータル的に納得いくものを選ぶことが何より大切です。
位牌は通販などでも数多く販売されています。オーダーメイドで名前などを入れてもらうため、届くまでに時間がかかることもあります。購入する場合は希望している日に届くかどうか確認しましょう。
「実際に位牌を購入したけどどこに置けばいいか分からない」「位牌を置く場所を決めてからサイズに合わせて購入したい」という方も多いと思います。この章では、位牌を飾る場所についてご紹介します。
「ペットちゃんが寂しくないように」と人が集まるリビングに置いてあげる方も多くいらっしゃいます。
ペットちゃんが生前好きだった場所に置ける場合は、そこに位牌を置いてあげてもいいでしょう。
大好きだった飼い主様が寝る寝室に置いてあげることで、ペットちゃんも安心して眠ることができるでしょう。
靴箱の上など玄関にスペースがある場合は、玄関に飾られる方も少なくありません。玄関に置くことで「いってきます」「ただいま」と毎日欠かさず挨拶をすることができるでしょう。
位牌を置いてはいけない場所という決まりはありませんが、小さなお子様がいる場合は手の届かない場所に置くようにしましょう。落としてしまうと大切な位牌に傷が入ったり、お子様が傷を負ってしまったりする危険もございます。
また、日当たりの強いところに置いてしまうと、素材によっては位牌が変色してしまうことや火災に繋がる危険もあります。直接日光が当たる場所は避けるようにしましょう。
大切にしてきたペットちゃんの位牌ですが、「次に位牌を託す人がいない」などの理由でどうしても手放さないといけない時もあると思います。この章では位牌を処分しなくてはいけなくなった場合の方法についてご紹介します。
お焚き上げができるお寺にて、位牌を処分してもらうことができます。お近くのお寺やお世話になっているお寺などに一度相談してみましょう。
位牌の永久供養やお焚き上げをしてくれる霊園や葬儀業者もあります。後々位牌を見ていくことができない場合は一度検討してみましょう。
ペットちゃんの位牌は必ずしも置かないといけないという物ではありません。そのため必要なのか、ご家族で話し合って決めることが大切です。位牌を置く場合は、ペットちゃんと家族を繋ぐ大切なものですので、手を合わせてペットちゃんを供養してあげましょう。